ラスト・ピアノマン
ミスター・ピアノマン、ビリー・ジョエルの実質的なラスト・ワールド・ツアーとも言うべき東京公演が2006年11月28日東京ドームで開催されてので、聞きに行きました。
最新のオリジナル・アルバムというのは、実は、これになるのですが、とても、シックなジャケットになっています。というのも、これは、純然たるインストルメンタル・アルバムで、ソリストは、Richard Jooとなっています。演奏には、ビリージョエルは、登場しません。このアルバムは、長く聴いていても、心地よく響き、また、全体的に、ロマン派のような印象を感じるアルバムとなっています。CDは、もちろん楽譜も、手に入れられます。コタツに包まっても、CDや楽譜が手に取れる、良い時代ですね。
また、ビリージョエルのソング楽曲、そのものの楽譜を、手にして見たいと言うこともあるかもしれません。(それは、私だけか?)日本で作成された楽譜も良いのですが、原曲をアレンジしてあったりする場合もあります。オリジナルに近いということで、原典版のような楽譜が欲しい場合には、値段の点からも、輸入版を、お勧めします
<収録曲>アレンタウン、そして今は、キャプテンジャック、オネスティ、素顔のままで、ムーヴィンアウト、マイライフ、ニューヨークの想い、ピアノマン、プレッシャー、イタリアンレストランで、シーズオールウェイズアウーマン、シーズゴットアウェイ、ストレンジャー、街の吟遊詩人は、の全15曲です。値段が、2,684 円税込みということですが、ファンなら、一度は、手にして欲しい懐かしの楽曲が、コードや、装飾音符と言ったところまで、「両手版」として、きちんと、再現されています。
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こちらは、「完全版」という歌い文句があることからも、1971年に発表された、ソロデビュー作「コールド・スプリング・ハーバー」より、1978年の「ニューヨーク52番街」までの初期作品全曲57曲が、収録されています。お値段は、少し高めで、3,398円税込み ですが、歌詞、メロディ譜、ピアノ譜、ギターコードにいたるまで、掲載されていますが、惜しむところは、「両手版」ではなく、「右手版」として、作成されていることです。
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こちらは、完全版の続編で、59作品が、掲載されています。お値段は、同じく3,398 円税込みです。
楽譜の話が長くなりましたが、話を、ライブの話題に、戻します。1993年のアルバム『リヴァー・オヴ・ドリームズ』の発表後、ポピュラー音楽からの引退を宣言し、それ以後のオリジナルアルバムとしては、2001年に発表したインストルメンタル・アルバム『ファンタジーズ・アンド・デリューションズ』を発表した以後は、アルコール依存症や、2度にも渡る交通事故ということから、完全な引退状態となり、日本でのライブも、1998年にエルトン・ジョンとのライブ「The River Of Dreams Tour」が最後で、ソロ・ライブとしては、1995年の「The River Of Dreams Tour"」まで、さかのぼります。今回のライブは、11年ぶりのソロ・ライブということになることから、これは、「聞き逃せないライブ」ということで、出かけました。引退の件については、数日前のCX系列の朝のワイドショーの独占インタヴューにおいて、来年も活動を匂わす様な微妙な発言をしています。 今後も、見守りたいですが、続けて欲しいですね。
今回の日本公演は、「In Concert」という名で、東京公演 11/28(火) 東京ドーム 午後7時開演、11/30(木) 東京ドーム 午後7時開演、札幌公演 12/3(日) 札幌ドーム 午後6時開演、大阪公演 12/6(水) 京セラドーム大阪 午後7時開演、福岡公演 12/9(土) 福岡Yahoo! JAPANドーム 午後6時開演、名古屋公演 12/12(火) ナゴヤドーム 午後7時開演 と7公演が予定されています。
会場入りして気が付いたのは、周りの客層の年齢が、高いなあと、言うことでした。同じ東京ドームで開催された、マドンナのライブでは、最近にファンになったという10代から、50代に、至るまで、満遍なく客層が広がっていましたが、こちらは、40代以後の年齢層が、圧倒的に多かったです。ライブは、ほぼ定刻の19時すぎ、オープニングは「Prelude/Angry Young Man」から始まりました。ここでは、打楽器化したピアノの連打からライブがスターとなりました。途中MCを入れますが、しっかりと、ショートバージョンなしの全曲が演奏されたので、うれしい限りです。「Honesty」なんて、日本人が好きな曲を、最初に、持ってきてくれています。ストリートライフ・セレナーデなんて、アルバムを知ってる?反応が無いことから、やっぱり、それくらい、売れなっかアルバムだね。というようなニュアンスを言っていました。「Zanzibar」のフリューゲルのソロを生だああ・うううっ。感動ひとしお。「NY State of Mind」の、歌声と、サックスの音色を聞きながら、極楽、極楽。。それから、この曲、演奏するのは、20年ぶりかな?と、言って、演奏したのが、ジャパニーズ・ライブ・スペシャル「The Stranger」。口笛は、吹き替えだったけれども、そんなの、もうどうでも良いくらい。なんか、ベスト・アルバム状態だなあ。と、思っていたら、連続して、「Just The Way You Are」、もう、どうにも感動ひとしおなライブは、進んでいきます。「An Innocent Man 」では、ピアノを離れて、スタンディングで、歌っています。「She's Always a Woman」では、私の周りの人たちは、お疲れなのでしょうか、ちょっと、休憩をかねて、みんな、椅子に座って、その歌声を、聴きながら、夢心地。そんなのを、吹き飛ばすかのように、「I Go To Extremes 」では、会場は、All standingで、最後には、足弾き、ケツ弾きなんでも、ありの、ノリノリだあ。そんなノリノリの中で、長年、ツアーをともにしていた音響担当(通称:ローディー)に、チヤンスを与えてやって欲しい。この曲は宗教的な曲だから、といって、ピアノをギターを持ち代えて、始まったのが、AC/DCの「Highway To Hell」という、サブライズを迎えます。「We Didn't Start The Fire」から、ラストの「You May Be Right」までは、会場の雰囲気は、ヒートアップで、エンディングを迎えました。アンコール1は、「Scenes from an Italian Restaurant」でしたが、それだけで、満足するわけには、行かないので、アンコールの声が止みません。「お約束」が、まだだからです。アンコール2は、「さくら、さくら」のイントロを繰り出しますが、そこから「Piano Man」に、エントリーします。最後は、ドームいっぱいでの「大合唱」となり大団円となりました。
これが、2006年11月28日のライブでのセット・リストになります。
キーボディストのDavid RosensalのWebサイトには、今回の2006年Billy Joel 2006 World Tourの全コンサートのセット・リストが、公開されています。8月までの分で集計した演奏回数を、記載していますが、「Honesty」と「The Stranger」の回数の少なさから、日本独自のセット・リストであることが、データから、うかがい知れます。
№ | SONGS | 曲名 | Album | アルバム | 発表年 | 演奏回数 |
01 | Prelude/Angry Young Man | 怒れる若者 | TURNSTILES | ニューヨーク物語 | 1976 | 44 |
02 | My Life | マイライフ | 52nd STREET | ニューヨーク52番街 | 1978 | 45 |
03 | Miami 2017 | マイアミ2017 | TURNSTILES | ニューヨーク物語 | 1976 | 23 |
04 | Honesty | オネスティ | 52nd STREET | ニューヨーク52番街 | 1978 | 9 |
05 | The Entertainer | ジ・エンターテイナー | STREETLIFE SERENADE | ストリートライフ・セレナーデ | 1974 | 37 |
06 | Zanzibar | ザンジバル | 52nd STREET | ニューヨーク52番街 | 1978 | 46 |
09 | NY State of Mind | ニューヨークの想い | TURNSTILES | ニューヨーク物語 | 1976 | 43 |
10 | Allentown | アレンタウン | THE NYLON CURTAIN | ナイロン・カーテン | 1982 | 48 |
11 | Don't Ask Me Why | ドントアスクミーホワイ | GLASS HOUSES | グラス・ハウス | 1980 | 25 |
12 | The Stranger | ストレンジャー | THE STRANGER | ストレンジャー | 1977 | 0 |
13 | An Innocent Man | イノセントマン | AN INNOCENT MAN | イノセントマン | 1983 | 30 |
14 | Keepin' The Faith | キーピンザフェイス | AN INNOCENT MAN | イノセントマン | 1983 | 46 |
15 | She's Always a Woman | シーズオールウェイズウーマン | THE STRANGER | ストレンジャー | 1977 | 43 |
16 | I Go To Extremes | 愛はエクストリーム | RIVER OF DREAMS | ストーム・フロント | 1999 | 30 |
17 | River of Dreams | リバーオブドリームス | RIVER OF DREAMS | リヴァー・オブ・ドリームス | 1993 | 48 |
18 | Highway to Hell | 地獄のハイウェイ | Highway to Hell | 地獄のハイウェイ/ACDC | 1979 | 37 |
19 | We Didn't Start The Fire | ハートにファイア | STORM FRONT | ストーム・フロント | 1989 | 48 |
20 | Big Shot | ビッグショット | 52nd STREET | ニューヨーク52番街 | 1978 | 39 |
21 | It's Still Rock 'n' Roll | ロックンロールが最高さ | GLASS HOUSES | グラス・ハウス | 1980 | 47 |
22 | You May Be Right | ガラスのニューヨーク | GLASS HOUSES | グラス・ハウス | 1980 | 48 |
Encores1 | Scenes from an Italian Restaurant | イタリアンレストランにて | THE STRANGER | ストレンジャー | 1977 | 48 |
Encores2 | Piano Man | ピアノマン | Piano Man | ピアノマン | 1973 | 48 |
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