アジア・ユース・オケのライブに行ってきました
久しぶりのオケの演奏会です。AYOの世界ツアーの最終日(ファイナル)を飾る東京公演です。この演奏会のことは、一ヶ月くらい前のMXのザ・ゴールデンアワーにおいて、マリア・テラサ・ガウ嬢(ファンタのCMの先生)の初の海外取材(て、いうか、よく、海外取材ができたよなあ。この番組)で、紹介されていたことが、きっかけです。
オープニングでは、指揮者のパンチャスさんが、日本語での「ご挨拶」(これは、譜面台を式指揮台の前後に2つ用意してカンペを読みながら)ですが、3分くらい、日本語です。世界ツアーをしながらとは、いえ、かなり、聞き取りやすい日本語ですから、たいしたもんですね。
このオーケストラは、毎年、オーディションによって選ばれて(一年間の奨学金あり)、今年は、2万人2千人の中から選ばれた84人の16歳から25歳の若者を、広くアジアから集められて3週間の合宿(香港)の後に、、8月上旬から、香港を皮切りに、2日演奏して、1日移動、というパターンで、アジアを回り、最後の日本(京都、尼崎)を経由し、東京公演、2日間となったようです。
演奏そのものを、申しますと、今日のプログラム・セットリスト(後で記述)のとおり、ソロが、多い曲ばかりです。これは、初日のプログラムが、ブラームスの4番と、モーツアルトのピアノ20番に、比べるまでもなく、ソロが、多いですので、個人個人の能力が、如実に出る。なおかつ、1ヶ月あまりのツアー(ほとんど、休んでいる暇なし)なので、若いとはいっても、疲れがピークなのでしょう、ミス多いです。比べるのは、変ですが、昨年の南米のユースオケのようなラテンのノリではなく、アジア的な情緒(ワビサビなんて言いませんが。。)が、感じられる、演奏でした。もう、初物というか、そういうノリで演奏会に行く!、でしょうね。
オーケストラ・アンコールの2曲目の前に、メンバーの紹介がありました。各国からの参加人数とかの紹介です。香港、韓国、台湾、中国が、10数名と圧倒的に多く、そこに、フィリッピン4人(男のみ)、ベトナム1人(女性)、マレーシア1人(女性)でした。そこにアメリカ人(指揮者)が、一人。で、忘れてた、と、そうそう、日本人も多くて、15人です、と紹介です。また、このツアーの中から、カップルとして参加して、結婚式をあげた二人もいました。たしか、日本人(バストロ、ヴァイオリニスト)の写真が、パンフに紹介されていて、その二人も紹介していました。
で、最後に、明日からは、日本人は、自宅に帰るし、中国人は、飛行機に乗って。。。と、いうくらいに、本当に、ファイナルになる曲です。もう、このメンバーで集まることは、二度とありえないでしょう。と、説明していました。ステージ上には、涙ぐんでいるメンバーもいました。
で、紹介された曲が、イギリスの作曲家エドワード・エルガーのニムロッド(NIMROD)です。エニグマ変奏曲集の中の一つですが、「友人への感謝、誇り」などなど、そういった類の際に、よくTVなんかで、使われる曲です。このメンバーと集まって、演奏できたことを、誇りを持ちたい。そういう、気持ちを、表してのアンコールですね。いやあああ、渋い選曲、泣かせるなあ。指揮者、えらい!アンコールを記載した記事掲示板の前で、エルガーだ、エルガー!と、言っている人が、多かったです。つまり、みんな、この曲が、一番、印象に残ったって、事ですよね。
演奏後のステージにでは、各所で、隣り合ったパート同士で、握手や抱擁などなど、至る所で。「国際交流」が、見られました。音楽で、世界が平和になるとは、思わないけど、相互理解は、こういうところからのスタートじゃないかなあ。と、戦争反対論者なので、こういう文章になります。
追記(2009年8月30日)
以前、紹介しました、ラマラ・コンサートのエンディングも、このニムロッドです。同じような別れのシーンで、演奏されていました。
ツアー日程
8/8,9 上海
8/10 北京
8/11 天津
8/13,14 香港
8/17,18 台北
8/20,21,23 韓国
8/25 京都
8/26 尼崎
8/28,29 東京
これは、若くなくては、と、思いましたが、指揮者と、ソリストは、高齢だった。。。
曲目(プログラム・セット・リスト)
東京公演2日目
アジアユースオーケストラ 2009年プログラム
指揮:リチャード・パンチャス(Richard Pontzious)
ピアノ:ジャン・ルイ・ストイアマン(Jean Louis Steuerman)
前半
サミュエル・バーバー
弦楽のためのアダージョ 作品11
モーリス・ラヴェル
ボレロ
後半
モーリス・ラヴェル
ピアノ協奏曲 ト長調
イーゴリ・ストラヴィンスキー
火の鳥 組曲1919年版
ピアノ・アンコール
シューマン
間奏曲・作品220-4
オーケストラ・アンコール
モーリス・ラヴェル
道化師の朝の歌
エルガー
ニムロッド(エニグマ変奏曲より)
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